身近な知財:かかとがない靴下

かかと部分がない、筒状の形をした靴下「つつした」が売り上げを伸ばしていると記事が伝えています。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/210616/bsc2106160602001-n1.htm

大阪府枚方市の「樋口メリヤス工業」社長の中江優子さんが考案した、子供から大人までどんな足の形、大きさでもぴったりフィットするサイズフリーの新感覚の靴下だそうだ。

「樋口メリヤス工業」は、以前に「メッセージ靴下」の販売で商標権をめぐるトラブルに遭ったそうなので、今回の「つつした」については、商標出願されているのだろうと思い、検索したところ、きちんと出願され、登録も完了していました。

「つつした」(登録5889286)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2016-037128/1C7F469E1CAD189791DF4461B00427BA67F1FE1253FB545E42C662D635557B2B/40/ja

パッケージの商標も登録されています。

「筒状の靴下\つつした\TUTUSHITA」(登録6294913)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/TR/JP-2020-020011/D26BB04852A2D217664B3FCCB5608CAF408425E1D365815F192B71F32968C2D0/40/ja

さらに、特許出願もされていました。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2018-059251/CC2829B199FC1FC6B49811E549582ADD43E5C2EDB6B922CF876AB629D1930ABF/11/ja

このように、1度トラブルに遭うと、その経験を生かして、そのあとは知財について考える企業の皆さんが多いです。

しかし、トラブルに遭うまで待たなくても、事業を始めるときには、商標や意匠、特許について、一旦立ち止まって考えてみることによって、相手方との無駄なやりとりが発生せず、事業をスムーズに進められると思います。

さわべ特許事務所
https://sawabe-pat.com

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