楽天モバイルに転職した技術者がソフトバンクの5Gに関する営業秘密を流出させたと記事が伝えています。
https://www.sankeibiz.jp/workstyle/news/210203/cpd2102030600001-n1.htm
記事でも紹介されていますが、警察庁発表による、営業秘密侵害事犯の検挙事件数の推移は、平成25年の5件から、年々増えて、令和元年は21件となっています。
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/seikeikan/R01_seikatsukeizaijihan.pdf
ちなみに、商標権侵害事犯も増加傾向で、令和元年は316件(うち、インターネット利用事犯が255件、80.7%)です。
営業秘密については、経済産業省も啓蒙していて、ウェブページや各種資料を公開しています。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/trade-secret.html
新たに、テレワーク時における 秘密情報管理のポイント (Q&A解説)も加わったようです。
自社事業にとって「営業秘密」が大事ということは、概念として分かりますが、なにを始めたらいいのでしょうか。
まずは自社にとってなにが「営業秘密」であるのかをきちんと棚卸ししてみましょう。
意外と、経営者や管理者、従業員にとって「営業秘密」と認識しているものが異なっていることも多いものです。
自社にどのような営業秘密や知的財産が存在しているのかを棚卸ししたうえで、その扱いを決めていく必要があります。
このとき、自社の実態にそぐわない規定だけを決めても、本当に守りたいものを守れる仕組みにはならず、いつしか誰も守らなくなってしまいます。
まずは、経営陣が営業秘密や知的財産を守り活用することを決めて、自社の実態を把握することから始めてみませんか。
さわべ特許事務所
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