今年も「特許行政年次報告書」が公開されました。
https://www.jpo.go.jp/resources/report/nenji/2020/index.html
気になるところでは、「国内外の出願・登録状況と審査・審判の現状」で、近年の出願件数や審査期間の統計を確認することができます。
https://www.jpo.go.jp/resources/report/nenji/2020/document/index/honpen0101.pdf
2019年の特許出願件数は、307,969件で、2010年の344,598件から徐々に減少しています。
一方、PCT出願は、2010年31,254件から年々増え、2019年は、51,652件です。
審査については、平均FA期間(一次審査通知までの期間)が9.5ヶ月、権利化までの期間(平均)が14.3ヶ月で、ここ3年は同じくらいの水準ですが、今年(2020年)は、それよりもやや時間がかかっている印象です。
また、早期審査の件数は22,912件、審査期間は2.5ヶ月で、早期に審査結果を知り、権利化を目指す場合には、早期審査はオススメです。
ただ、早期審査も申請件数が増え、2018年の2.3ヶ月からやや時間がかかるようになっています。
また、2019年の特許査定率は74.9%で、こちらもここ4年は75%前後であり、出願が厳選されている印象ですね。
企業規模に注目してみると、中小企業の特許出願件数は39,596件で、全体に対する比率は16.1%ですが、中小企業の出願者数は11,574者で63.0%であり、出願者ごとの件数は少ないですが、多くの企業が特許に関心を持ち、出願していることがわかります。
知的財産に関心のある企業の皆さん!
皆さんが日々創り出している、さまざまな価値を棚卸しし、特許等として権利化するものと、ノウハウ、営業秘密として秘匿するものに一度仕分けしてみて、さらに、それらを次々に生み出す仕組みを考えてみませんか。
さわべ特許事務所
http://sawabe-pat.com/