今では、決済処理にも広く使われているQRコードの開発秘話がデンソーウェーブ社のWebページに公開されています。
https://www.qrcode.com/history/
QRコードのQRは、”クイック・レスポンス”に由来するのですね。
ご存知のとおり、QRコードに関する特許は、デンソーウェーブ社が多数保有していますが、JIS/ISOの規格に準拠したQRコードは自由に使えます。
https://www.qrcode.com/patent.html
しかしながら、QRコードを使用することについて、なんの制限もないのかというと、そうではありません。
デンソーウェーブ社も、開放している特許権のほかに、権利範囲にQRコードを含む発明を多数特許出願していますし、特許されています。
また、デンソーウェーブ社以外の会社もQRコードを利用した発明は、多く出願されています。
したがって、デンソーウェーブ社のQRコードを利用する事業であっても、他の特許権の権利範囲に含まれる場合は、権利侵害となります。
PayPay株式会社の出願はないようですが、Zホールディングス株式会社(ヤフー株式会社)の特許出願は公開されていますね。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2020-047116/51CA01C3DC256C8D58557F1816A4B9D0F40B74FCB04EE7694D5052F8761E67DF/11/ja
このように、自社の新規事業を検討する際には、特許情報を確認してみることが必要です。
自社事業に障害となる特許が取得されていないかを確認できたり、既に有用な技術開発やアイデアを持つ企業が見つかり、協業できる可能性もでてきます。
また、自社技術開発のヒントを得られるかもしれません。
自社の特許情報の活用について考えてみませんか。
さわべ特許事務所
http://sawabe-pat.com/