「グリー vs DeNA」携帯電話向け釣りゲーム事件 – 弁理士さわべゆみこブログ – さわべ特許事務所

携帯電話向け釣りゲーム事件の知財高裁での判決が確定したそうです。

まず、2009年に、グリーがDeNAを携帯電話向け釣りゲームの著作権侵害で訴え、東京地裁では、DeNAの著作権侵害と判断されました。
DeNAの釣りゲームの配信の差止めと2億円を越える損害賠償が認められ、一時話題となりましたので、記憶にある方も多いのではないかと思います。

その後、DeNAが知財高裁に控訴し、知財高裁ではDeNAの著作権侵害は認められず、DeNAが勝利したそうです。

次の記事は、高田翔行弁護士によって争点が分かり易く解説されており、似たサービスをリリースする際のチェックポイントも説明されていますから、ITサービスを提供する企業の方々は一読をお勧めします。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/082700202/082700001/?ST=management&P=1

IT分野で新サービスをリリースする場合、他社の著作権を侵害していないかを調査するとともに、他社の特許権を侵害していないかを調査することも重要です。

他社の権利を十分に尊重する意味でも、特許調査を行うことによって他社権利を把握しておくことは重要ですし、自社サービスと競合しそうな他社の存在を把握することもできます。
また、他社の特許出願が審査請求され、権利化を図ろうとしているのか、そのまま審査請求せず権利化を断念しているのか、早期審査請求しているのか等によって、他社のそのサービスにかける意気込みも類推することができます。

他社の特許出願に関する情報は、競合他社(または将来提携する会社)の多くの情報を提供してくれます。
今はまだ自社のサービスを立ち上げるのに精一杯というIT企業の方々も、少しだけ自社の未来に目をやって、ビジネス環境を整えることを考えてみてはいかがでしょうか。
後手に回ってしまうと、時間も人もお金もかかってしまうものですから。

さわべ特許事務所
http://sawabe-pat.com

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