最新の特許庁の統計情報及び政策の成果が記載された「特許庁ステータスレポート2021」が2021年3月31日に公表されています。
https://www.jpo.go.jp/resources/report/statusreport/2021/index.html
気になるところでは、特許出願がついに30万件を割り込みました(国際特許出願67,634件、国際特許出願以外220,838件で合計288,472件です)。
国内企業の特許登録件数1位は、昨年と同じく、キヤノン株式会社ですが、件数は、4,264件から3,680件と大幅に減っています。
国外企業の特許登録件数1位は、こちらも昨年と同じく、クアルコム,インコーポレイテッドで、件数は、904件から679件と減っています。
また、特許出願の審査期間も気になるところですが、2019年度の「一次審査通知までの期間は、平均9.5ヶ月」で「権利化までの期間は、平均14.3ヶ月」となっています。
早期に権利化を目指す場合は、早期審査を請求すると思いますが、2020年の「早期審査の申出から一次審査通知までの期間は平均2.7か月」だったそうです。
なお、より重要度の高い出願を対象として スーパー早期審査を試行されているので、要件を満たすかを確認してもよいと思います。
そのほか、特許審査の品質保証や品質検証の取り組み、特許審査の質についてのユーザー評価調査の結果も公表されているので、どのように審査等が進められ、審査の品質向上が図られているのかを知るとともに、他の企業の出願傾向も把握し、出願人、代理人として、よりよい権利取得を目指していくとよいと思います。
さわべ特許事務所
https://sawabe-pat.com