国内初の病院の意匠登録

昨年(2020年)11月末の記事ですが、株式会社三菱地所設計が国内初の病院の意匠で意匠登録を受けたそうです。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/01083/

意匠登録の公報のURLはこちら。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2020-006760/FD1CE3D807BC909FC0BC7FCB6C805633593880B0768DBF7B77065C237D65BE95/30/ja

意匠に係る物品は「病院」であり、病院の中央部に、各病室に隣接するようにスタッフステーション(SS)が設けられることによって、SSと病室が直接接する(隣接)し、看護動線距離が“0”となることが利点として記載されています。

病院以外でも、建築物や内装の意匠として、意匠登録第1671773号「商業用建築物」(株式会社ファーストリテイリング)や意匠登録第1671152号「書店の内装」(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)が紹介されています。
https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201102003/20201102003.html

このように、いままで認められなかった、さまざまなデザインが意匠登録できるように法改正されていますが、その背景には、「デザイン」を自社製品や技術の差別化の強みとする「デザイン経営」を推進していこうという考え方があります。

「デザイン経営 」宣言
https://www.meti.go.jp/press/2018/05/20180523002/20180523002-1.pdf

IT分野でも、同じような機能が提供されるのであれば、より分かりやすい操作や、使い心地のよさ、一目でわかる画面表示など、デザインがこれから益々重視されると考えられます。

膨大な知恵と時間と労力を費やして創作されたデザインは、一目で認識できるため、簡単に真似することができるのも事実です。
そんな自社知財の塊であるデザインを改めて認識し、意匠登録という形で守ることを一度考えてみてはいかがでしょうか。

さわべ特許事務所
https://sawabe-pat.com

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